PMOにとって会議スキルは死活問題

PMOが「会議」を回せるかどうかは、死活問題です。

なぜなら、プロジェクトは「会議だらけ」だからです。

この会議を回すスキルで、大前提となるのが「アジェンダ」と「議事録」のスキルです。ここをいかに負荷をかけずに、スピーディに、効果的に作れるかどうかは、PMOとしての力量を示すバロメーターとなります。

そのため、PMO人材として安定的に活躍していくためには、アジェンダと議事録の基本動作を、呼吸するかのごとく、自然にできなければなりません。

私のオススメは、このアジェンダと議事録の「簡易版」と「厳格版」を使い分けること。そして、8割は「簡易版」でよいと考えています。

 
 

「簡易版」のアジェンダと議事メモの作り方

定例会やヒアリング、ちょっとした個別会議などにおいて、私はいつも「簡易版」のアジェンダと議事メモを使っています。

考え方を以下に示します。

① アジェンダを更新したものを議事メモとする

議事録を作るのは面倒くさいものです。メモをとることに専念できるならいいですが、PMOはファシリテーターをやりながら、アジェンダを準備し、議事録を作ることが通常です。
この負担を下げ、効率的に作る方法が「会議中にその場で作ってしまう」です。
アジェンダの各項目に対して、参加者の発言をその場で打ち込みます。画面は共有したままなので、もし間違っていたら、その場で訂正してもらえます。逆をいえば、指摘がなければ、その場で入力内容が合意事項となります。そのため、後からの指摘を大幅に減らすことができます。

 

② アジェンダの特定箇所を書き換えるだけ

会議中に書き込んだアジェンダを最後に「議事メモ」に変換します。私は議事録の簡易版ということで「議事メモ」と呼んでいます。変換箇所は以下の通り。
・タイトルを「アジェンダ」⇒「議事メモ」に変換
・冒頭に「決定事項」と「ToDo」を挿入、追記

以上、これだけです。慣れてくると、会議終了後に10分以内に参加者に配布できるようになります。参加者も記憶が鮮明なうちに確認できます。すぐに送ると開封率も高くなります。


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③ Wordで作成する

アジェンダの作成負担を減らし、議事メモへの変換負担を減らすには「Word」がオススメです。テキストベースなので、ボリュームが多くなっても縦に長くなるだけです。番号も自動でつけてくれるし、長文の場合はキレイに改行してくれます。インデントも美しいです。
これがExcelだとセルや罫線を意識しないといけません。長文の場合に改行の扱いにも困ります。

 

④ メールやチャットなどでは、全文を貼り付ける

最後に、議事メモの展開方法について補足します。
よくあるケースとして、メールに議事録をファイル添付して「ファイルをご参照ください」と送られてきます。しかし、皆さん忙しい中で、わざわざファイルを開いて確認する人はどれほどいるのでしょうか?
そこで私がよく使う手は、「議事メモ全文をメール本文に貼り付ける」です。こうすれば、最後まで読んでくれないとしても、冒頭の「決定事項」と「ToDo」だけは、否応無しにメールを開いた人の目に入ります。
「決定事項」は、関係者全員に共有し、認識させる必要があります。「ToDo」は、その担当者にボールを明確に投げつけて行動を促すことが重要です。だからこそ、最後の「関係者に読んでもらう」までをデザインすることが、PMOとして求められています。

 

⑤ 簡易版アジェンダのサンプル


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⑥ 簡易版アジェンダ(更新後)のサンプル

青字が会議中の更新箇所です。


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⑦ 簡易版議事メモのサンプル

赤字が変換・追記箇所です。


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「厳格版」のアジェンダと議事録の作り方

次に「厳格版」を考えていきます。

① 重要な会議では見栄えを良くする

ステアリングコミッティなど役員クラスが出たり、対外的に重要な会議だったりする場合は、少し手間をかけて見栄えをよくしていきます。

アジェンダは「PowerPoint」がオススメです。理由は、会議の冒頭で「スライド」を映して、会議の進行を説明しやすいからです。

議事録はWordのままですが、罫線を引いて、書式全体をカチッとした印象に仕上げていきます。

ただ、これは作成の手間がかかるので、ここぞという場面でしか使いません。

 

② 厳格版のアジェンダのサンプル


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③ 厳格版の議事録のサンプル


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簡易版と厳格版を行き来する

簡易版は、テキストエディタ(Word等)さえあれば、お手軽に運用できます。
厳格版は、1つ書式を作っておけば、後は中身を書き換えるだけで流用可能です。
フェーズの区切りやステコミなどの重要イベントで「厳格版」を用い、通常時は「簡易版」で進め、両者を言ったり来たりしながら、プロジェクトを精力的に進めていきましょう!

 
 

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※ 弊社で公開しているサンプルについては、基本的に画像のみの提供とさせていただいております。ファイルデータのダウンロードを可能とすると、内容の吟味をせずにそのまま流用し、トラブルに発展する可能性があるためです。画像データから文字起こしを行う過程で、それぞれのプロジェクトの状況に合わせてアレンジしていただければ幸いです。