情報システム部門・IT部門が強くなるためのプラットフォーム

攻めの情シス研究所

情シスにノウハウを。
情シスが会社を強くします。

DXを成功させるかどうかは、情シス部長の覚悟次第

2022

8/22

DXは誰の役割なのか

「DXってウチでやるべきなんでしたっけ?」

ある情シス部長に言われました。経営方針だから経営者がやるべきなのに、それもウチなのか?というもの。

「もちろん情シスですよ!ウチがやらないで誰がやるんですか!」

私は即答しました。

「ですよね~」

と言われたものの、歯切れが悪そうです。

どの現場の情シス部長も忙しい。平日は会議三昧でなかなか自分の時間すらとれません。さらにその上に、DXという重たい課題を投げかけられています。

そもそも、DXはどの部署がやるべきなのでしょうか?

情シス部長の「ありたい姿」が今の情シスを作る

情シスの役割は多岐に渡ります。

今までいろいろな情シスを見てきましたが、どこも特色があり、同じ情シスは1つもありませんでした。

それは組織構成にも表れます。

情報システム部門・IT部門を主軸としますが、システム運用部門、DX推進部門、プロジェクト推進部門、IT戦略・企画部門、IT機器管理部門、情報セキュリティ部門などなど。

いろいろな現場を見て来て、1つだけ心理と思えることがあります。

情シス部長の「ありたい姿」が今の情シスを作っている。

ということ。たとえば

・情シス部長が保守的なら、保守しかやらない
・情シス部長がインフラ大好きなら、インフラ部隊になる
・情シス部長がDXや業務改革をやりたいなら、プロジェクトを立ち上げる

今まで部長交代で、情シスがガラリと変わるのを見てきました。

この手の話をすると、情シス部長には反論があると思います。

「それを決めるのは経営者であって、私には権限がない」

確かにそうですが、その結論で終わらせてよいのでしょうか?

DXについて、経営者にインタビューするとよくわかります。

「DXを情シスに任せたいけど、どうも難しそうでね…」

と苦々しい表情を見せます。

つまり、経営者は情シスにDXを任せたい。デジタルと言えば情シスが真っ先に思い浮かぶ。でも、そこの長が消極的なので任せられないだけなのです。

もし「やりたい」と手を挙げてくれれば即決でしょう。

でも、手を挙げない部長は多い。ただでさえ今も大変なのに、責任範囲を広げるのは抵抗があるのでしょう。今よりも大変になるイメージしか思い浮かばないのかもしれません。

経営者は、適材適所に人材を配置します。

その部長が得意とする領域で力を発揮してもらいたい。さらにもう一段階上にもチャレンジしてもらいたい。そして、その時の反応がポジティブかネガティブかを見ています。

守りと攻めの連動

そもそも「DXはやる気が大事」と精神論だけを述べるつもりはありません。

情シスが最もDXに向いている組織だからです。

ペーパーレス化、クラウド化、デジタルツール活用、基幹システム再構築など、DXの初期のステップは常に情シスが手掛けてきたはずです。

それらの整備されたデジタル基盤をもとに、既存サービスを高度化したり、新サービスを創出していくのがDXです。

守りを固めてから攻める。その守りと攻めを連動させるためには、守りを熟知している情シスが適任です。

これを情シスが手一杯だからと新しいDX部門を新設すると、分断が起きます。

現行システムを知らないまま新サービスのシステムを作っても、うまく連携できません。蚊帳の外に置かれた情シスも動きにくく、協力しにくい状態となります。

やはり、情シスが守りから攻めに移行するのがスムーズですし、最も効果的でしょう。

情シス部長がDXを我が野望となった時、本当のスタートラインに立つ

ITの力で会社を成長させ、成功に導く。

ITの力で社員を幸せにしつつ、顧客をも幸せにする。

これが情シスのロマンだと思います。野望と言い換えてもいい。

それを具現化したものがDXです。

情シスがDXを強力に推進することが、経営層からも事業部門/ユーザー部門からも顧客からも感謝され、情シスの幸福度があがります。私はそう考えます。

そして、そのキーパーソンが情シス部長です。

他に誰がやるというんですか。さあ、ぜひやっていきましょうよ!!

貴社のIT部門・情報システム部門(情シス)は、DXを先導していますでしょうか?

DXで経営戦略を仕組み化する技術

情シスコンサルティング株式会社
田村 昇平

情報システム部門(情シス)を起点に、経営戦略とDXを統合するコンサルタント。

システム開発を10年、ユーザー側のITプロジェクト支援を13年。ベンダーとユーザー、双方の立場を経て独立。これまで30社以上、100を超えるプロジェクトに携わる。

近年は、現場主導のDXが行き詰まる企業が多い現実を踏まえ、「経営主導」への転換を提唱。トップダウンでDX戦略を策定し、実行可能な形で「仕組み化」する支援を行っている。併せて、「情シスをDX推進の中核組織」へと進化させる独自メソッドも確立してきた。

膨大な現場経験での数多くの失敗や板挟みとなる葛藤。それらを乗り越えてきた知見をもとに、机上論ではない「再現性のあるDX」を追求する実務家として、経営者・CIO・情シス部長と伴走している。

主な著書に『システム発注から導入までを成功させる90の鉄則』『御社のシステム発注は、なぜ「ベンダー選び」で失敗するのか』『DXで経営戦略を仕組み化する技術』がある。

著書の詳細は、こちらをご覧ください。