最初に宣言するから前提となる

基幹システムにパッケージを入れるのは、なぜ難しいのでしょうか?

それは「現場」が強いからです。

自分たちが会社の売り上げを作っている、という自負があるから。

そのため、現場のワガママが通ります。「カスタマイズ」は当然の要求として、プロジェクトメンバーも口を挟めません。

では、ここに口を挟めるのは誰でしょうか?

経営トップの社長です。

社長からトップダウンでプロジェクト方針を宣言するのです。

「パッケージに業務をあわせる」と。

そして、この宣言はタイミングが大事です。

要件定義でカスタマイズ要求が膨らんでからでは、手遅れです。

ベンダーを選ぶ前、RFPで要求を固める前、つまり最初の「プロジェクトキックオフ」の段階です。

最初に宣言することで、これはプロジェクトの「前提」に変わります。

もし、あなたがプロジェクトマネージャーやPMOの立場であれば、社長にメッセージを依頼しましょう。メッセージ案を渡して、アレンジしてもらい、社長の言葉として発信してもらいましょう。

以下は、ある現場で用いたメッセージ案です。社内の公式文書として発信し、定例の社長挨拶で30分以上、熱弁していただきました。

これを貴社プロジェクトにアレンジして、活用してください。

 

メッセージサンプル

皆様へ

いつも現場業務に対する献身的な取り組みに、心から感謝しております。さて、私たちの前には新たなチャレンジが立ちはだかっています。この度スタートするプロジェクトは、私たちの組織にとって非常に重要な位置を占めるもので、その成功は社の将来を左右すると言っても過言ではありません。

今回のプロジェクトの核となるのは「パッケージシステム」です。このシステムは、既に世界有数の企業で採用されており、〇〇業界においてもその効果が実証されています。パッケージの機能には、世界中のベストプラクティスが集約されており、私たちの業務をアップデートし、効率化する絶好の機会です。

しかしながら、過度な「カスタマイズ」は品質、コスト、スケジュールのリスクを増大させます。したがって、パッケージに業務を合わせるという発想で、作業の効率化と負荷軽減を目指していただきたいと思います。

現場業務との兼務による負担が大きいことは承知しております。そのため、各部門長と連携し、業務負担の軽減に取り組んでまいります。皆様の創造的なアイデアを積極的に取り入れ、より良い働き方を追求することが、私たちの目標です。

このプロジェクトは、私たち一人ひとりにとって新たな成長の機会です。皆様の経験と知識が、このプロジェクトを成功に導くための重要な要素であると確信しています。協力と団結の精神をもって、この挑戦に立ち向かいましょう。

皆様の持ち前のチームワークで、この調整を乗り越え、共に新たな未来を築いていきましょう。

敬具

 

パッケージの醍醐味はBPR

基幹システム導入では、社長の「後ろ盾」が不可欠です。

うまく社長指示と連動し、現場業務をパッケージに寄せて「BPR」に向けて進めていきましょう!

 
 

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